はれにこキッズクリニックの取り組み
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よくある質問
感染症
検査
「インフル・コロナ、溶連菌以外はなぜ積極的に検査しない?」🤔

Q. インフルエンザやコロナ、溶連菌の検査はすぐしてくれるのに、RSやヒトメタ、アデノウイルスの検査は勧められないのはなぜ?🦠
A. 結論:治療方針や隔離対応に影響があるかどうかがポイントです!🩺
検査を「する・しない」の判断は、お子さんの症状を見極めた上で、「検査結果によって対応が変わるかどうか」で決めています。
検査がすぐに行われる代表的な感染症(インフルエンザ・コロナ・溶連菌)と、そうでないウイルス(RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス・アデノウイルス)との違いについて、説明します。
🔍 なぜ「インフルエンザ」「コロナ」「溶連菌」は検査するの?
✅ 検査によって、治療方法や隔離期間が大きく変わるからです。
| 病気 | 検査の目的 | 治療方針 | 出席停止の規定(学校・園) |
|---|---|---|---|
| インフルエンザ | 確定診断で抗ウイルス薬(タミフルなど)を使うか判断 | 早期の抗ウイルス薬で症状軽減 | 発症後5日&解熱後2日間(学校保健安全法) |
| コロナ(COVID-19) | 感染拡大防止と隔離対応の判断 | 基本は対症療法だが、隔離が必要 | 発症日を0日として5日間(厚労省基準) |
| 溶連菌(A群β溶血性連鎖球菌) | 抗菌薬が必要かどうかの判断 | 抗生剤で治療、合併症予防にも有効 | 抗菌薬開始後24時間経過で登園可 |
つまり、「検査をすることによって、薬の使用や登園停止の扱いがはっきり変わる」から、すぐに検査が行われます。
🤧 一方で「RS」「ヒトメタ」「アデノ」の検査はなぜ控えめ?
理由①:特効薬がない(治療方針は症状で決まる)
- RSウイルスやヒトメタニューモウイルスには、決定的な治療薬がありません。基本的に「咳がひどければ吸入」「喘鳴があればステロイドや気管支拡張薬」といった対症療法が中心です。
- アデノウイルス(いわゆるプール熱や咽頭結膜熱)は、高熱や喉の痛みがつらいものの、自然に治る病気で、特効薬がないのです。
理由②:検査結果によって治療が変わらない
- たとえばRSウイルスとヒトメタは、症状がとてもよく似ており、どちらかを明確に区別しても治療方針はほぼ同じになります。
- つまり、検査をしても「治療方針に影響がない」ケースが多いのです。
理由③:出席停止の扱いがあいまい or 症状ベース
- アデノウイルスには一応「咽頭結膜熱」の扱いで出席停止規定(解熱後2日)がありますが、園によって対応が分かれることも。通常は解熱して落ち着くまで登園・登校はしないため、影響がないことが多いです。
- RSやヒトメタについては学校保健安全法での出席停止の明確な規定がないため、「咳が落ち着けば登園OK」とされることが多いです。
🧪 補足:検査キットの精度や保険の制限もあるんです
- RSウイルスやアデノウイルスの検査は、感度や特異度が高くないものもあり、「陰性でも感染を完全に否定できない」ことがあります。(※こうした理由で当院でも扱っていない抗原検査があります。)
- また、6歳未満のウイルス検査の多くは公的医療保険の対象にならないことが多いため、自費になる可能性もあります(※医療機関による対応の違いがあります)。
🩺 当院での対応例
🌟【当院ではこんな対応をしています】
- 呼吸音やゼーゼー(喘鳴)がひどく、入院も検討される場合:RSかヒトメタを疑い、必要があれば検査。だが、治療方針が変わらない場合は行わないことも。
- 園から「検査結果を求められた」場合は実施。園からの要請があまりにおかしいと感じる場合は、フィードバックをさせていただいております。
- 熱だけで元気があるなら、ウイルスの特定よりも症状管理を優先。
🧑⚕️ 検査をしないこと=手抜きではないのです😭
検査をしない選択は、「小さいお子様では将来的に検査が嫌いになって、検査時に大暴れ!」となってしまう未来のことを考えたり、「負担となるような無駄な検査を避け、必要なケアに集中する」ことも医療の一環と考えている証拠です。
お子さんの様子を丁寧に診察し、経口摂取の状況、睡眠の状況、呼吸の状態、発熱の経過、全身状態などから、最適な対応を選んでいるのです😊
📚 エビデンス・参考情報
- 日本小児科学会「ウイルス性呼吸器感染症の診療指針」(2022年)
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の感染期間に関するQ&A」(2023年)
- 学校保健安全法施行規則(文部科学省)
- 日本感染症学会「小児感染症診療ガイドライン」
💡 最後にひとこと
お子さんの症状が気になると、「何のウイルスなのか知りたい」と思われるのは自然なことです。でも、医療者は「治療に意味のある検査かどうか」を軸に考えています。検査キットも無限ではありません、当院でも供給不足で検査ができないことはしばしば起きています。「本当に検査が必要なお子様に必要な医療を届ける」ためにも、皆様のご協力が不可欠なのです。
もちろん、「なんで検査しないの?」と思ったら、ぜひ遠慮なくご相談ください😊
保護者の不安を一緒に取り除いていくことも、大切な医療の一部です✨
👉 ご相談はこちらからどうぞ
https://harenico.com/contact/