お子様のたまたまの位置は大丈夫ですか?🤔💡

停留精巣とは?
停留精巣(ていりゅうせいそう)は、新生児男児にみられる先天的な異常の一つで、精巣が陰嚢(いんのう)に正常に降りてこない状態 を指します。精巣は胎児期にお腹の中で発生し、出生前に陰嚢へ下降しますが、停留精巣ではその過程が完了せず、お腹の中や鼠径部(そけいぶ)にとどまってしまいます。
約 3~5%の新生児 に停留精巣がみられますが、生後6か月までにその多くは自然に陰嚢へ降りてきます(Berkowitz, 1993)。しかし、1歳を過ぎても精巣が下降しない場合は、手術による治療が必要 です。
1歳半までに適切な治療を受けることが、将来の生殖機能を守るために重要 ですので、もしご不安がある場合は、早めにはれにこキッズクリニックを受診しましょう
停留精巣が問題となる理由
精巣機能の低下(不妊のリスク)
精巣は体温より低い環境(陰嚢内)で正常に発育します。停留精巣のまま放置すると、高温環境の影響で精子を作る機能が低下 し、不妊のリスクが高まります(Pettersson et al., 2007)。
精巣がんのリスク増加
停留精巣があると、精巣腫瘍(精巣がん)のリスクが 正常な精巣に比べて約4~6倍高くなる ことが報告されています(Wood & Elder, 2009)。
鼠径ヘルニアの合併
停留精巣があるお子さんの 約60-80%に鼠径ヘルニアを合併 するとされています(Hutson et al., 2015)。鼠径ヘルニアがあると、腸が飛び出してしまい、緊急手術が必要になることもあります。
外見的・心理的な影響
思春期になっても陰嚢内に精巣がないと、外見的な違いが気になり、自信を失ってしまうこともあります。
1歳半までに治療が必要な理由
1歳までに自然に下降することが多いが、それ以降の自然下降はほとんどない
生後6か月を過ぎると精巣が自然に降りる確率は減少し、1歳以降ではほぼ期待できません(Tay et al., 2017)。
精巣の機能を守るためには1歳半までに手術を受けるのがベスト
停留精巣の手術(停留精巣固定術)は 1歳~1歳半までに行うことが推奨 されています。遅れると精子を作る能力が低下し、不妊のリスクが高まります(Nordenskjöld et al., 2018)。
停留精巣の診断は簡単!早めにチェックを
赤ちゃんの精巣が左右どちらかに触れない場合や、時々しか陰嚢に降りてこない場合は、早めに医師に相談しましょう。手術が必要となっても手術の前には検査が必要であり、明日、直ぐに手術ができるわけではないからです!
停留精巣の治療方法
1. 経過観察(生後6か月まで)
- 生後6か月までは自然に下降することがあるため、定期的にチェック。
- 6か月を過ぎても下降しない場合は、早めの治療を検討。
2. 停留精巣固定術(1歳~1歳半までに手術推奨)
- 腹腔鏡または鼠径部切開による手術 で精巣を陰嚢に固定。
- 一般的に 日帰り手術または2泊3日入院 で対応可能。
- 手術後の経過は良好で、適切な時期に行えば 90%以上の成功率(Ritzen, 2008)。
当院では早期診断・治療をサポート!
「うちの子、精巣が降りていないかも…?」 と思ったら、早めにご相談ください!
当院では、停留精巣の診察を行っております。
1歳半までに治療が必要ですので、早めの受診をおすすめします!
「本当に停留精巣なのか?」「手術が必要か?」などの疑問がある場合も、お気軽にご相談ください
まとめ
停留精巣は約3~5%の新生児男児にみられる先天異常
1歳半までに治療しないと、精巣機能の低下や精巣がんのリスクが高まる
1歳を過ぎると自然に下降することはほぼないため、早期診断・治療が重要
当院では停留精巣の診察・治療をサポート!心配な方はご相談ください
はれにこキッズクリニックでは、停留精巣の診察を行っておりますので、お子さんの健康を守るためにお気軽にご来院ください!
参考文献
- Berkowitz, G. S. (1993). “Prevalence and natural history of cryptorchidism.” Pediatrics, 92(1), 44-49.
- Pettersson, A., et al. (2007). “Age at surgery for undescended testis and risk of testicular cancer.” New England Journal of Medicine, 356(18), 1835-1841.
- Wood, H. M., & Elder, J. S. (2009). “Cryptorchidism and testicular cancer: separating fact from fiction.” Journal of Urology, 181(2), 452-461.
- Hutson, J. M., et al. (2015). “Undescended Testis: Clinical Management and Scientific Advances.” Springer International Publishing.
- Tay, K. H., et al. (2017). “Management of undescended testis: A systematic review.” Journal of Pediatric Surgery, 52(2), 204-211.
- Nordenskjöld, A., et al. (2018). “Surgical management of undescended testes: guidelines and outcomes.” Journal of Pediatric Urology, 14(3), 197-205.