陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)?経過観察と手術の目安

小児科・小児外科も対応する札幌市南区のはれにこキッズクリニックです。
「赤ちゃんの陰嚢(いんのう)が片方だけ大きい」というご相談を、外来でよくいただきます。
多くは自然に治りますが、鼠径ヘルニアとの見分けが大切な病気です。
今回は陰嚢水腫について解説します。
よくある質問
Q1. 陰嚢水腫ってどんな状態?
陰嚢(睾丸を包む袋)の中に、水がたまって腫れている状態です。痛みはほとんどありません。
Q2. どうして赤ちゃんに多いの?
おなかと陰嚢をつなぐ通り道(腹膜鞘状突起)が、生まれたあとも少し残っていることが原因です。
Q3. 自然に治ることはあるの?
通り道が自然に閉じて治ることがあります。
Q4. 鼠径ヘルニア(脱腸)との違いは?
🔍 陰嚢水腫は水がたまるだけで、腸は出てきません。そのため、あわてて手術を考える必要がありません。また、見た目で気にならないサイズであれば、手術を行わない場合もあります。鼠径ヘルニアは腸が飛び出し、戻らなくなることがあり注意が必要です。
Q5. 見た目でどうやって気づくの?
陰嚢の片方、または両方がぷっくりと腫れて見えます。鼠径ヘルニアと違い、押しても腫れが改善しないことが多いです。また、光を当てると、内部はお水なので光が透って見えます。
Q6. 大きさが変わることはあるの?
体調によって大きくなったり、小さくなったりすることもあります。小さくならずに大きくなり続けると痛みを伴うことがあり、その場合は手術が必要となります。
Q7. 家で様子を見るときの注意点は?
急に大きく腫れて赤ちゃんが激しく泣く場合は、水腫ではなくヘルニアの可能性があります。早めに受診してください。
Q8. 受診の目安はいつ頃?
⏰ 気づいたタイミングで一度受診し、その後は半年に1回ほどの経過観察をおすすめします。
Q9. どんな検査をするの?
陰嚢に光を当てて、水がたまっているかを確認します(透光性検査)。痛みのない簡単な検査です。
Q10. 手術が必要になるのはどんな時?
5〜6歳を過ぎても治らない場合(小学生になる前に手術を希望するケースが多いため)や、大きさが目立って気になる場合に手術を検討します。
Q11. 手術はどんな内容で行うの?
おなかと陰嚢をつなぐ通り道を縛って閉じる手術です。鼠径ヘルニアの手術と同じような方法で行います。
Q12. 当院で対応できますか?
🏥 経過観察は当院で行います。手術が必要な場合は、天使病院外科や北海道大学小児外科をご紹介します。
Q13. 受診前に準備すると助かることは?
腫れに気づいた時期や、大きさが変わるかどうかをメモしておくと診察がスムーズです。
クリニックからのひとこと
陰嚢水腫は、5〜6歳までに自然経過を見守ることが多い病気です。
半年に1回ほどの経過観察で、あわてず様子を見ていきましょう。
鼠径ヘルニアとの見分けに迷う場合は、早めにご相談ください。
ご質問はお問い合わせフォームから承ります
情報ソース
・日本小児外科学会
・日本小児泌尿器科学会