最近話題の麻しん・風しん、ワクチンは何歳から?

Q. 最近、麻しん・風しんが流行していると聞きました。心配です…どんな病気なんですか?予防する方法はありますか?
A. はい、最近、国内外で麻しん(はしか)や風しんの報告が増えています😣
特に海外からの輸入例をきっかけに、地域的な小流行も見られています。重症化することもあるため、しっかりとした予防が必要です。
🦠 麻しん・風しんってどんな病気?
麻しん(はしか)は、非常に感染力の強いウイルス感染症で、
高熱・咳・鼻水・発疹が特徴です。合併症として肺炎や脳炎を引き起こすこともあり、まれに命に関わることもあります。
風しんは、軽い発熱や発疹、リンパの腫れが特徴の病気ですが、
妊娠初期の女性が感染すると、お腹の赤ちゃんに重い障害(先天性風しん症候群)を起こすことがあります👶
💉 予防するにはどうしたらいいですか?
一番効果的なのは予防接種(MRワクチン)です!
MRワクチンは麻しん(Measles)と風しん(Rubella)を同時に防げる混合ワクチンで、
2回接種することで約99%の高い免疫効果があります。
👶 どんな人が対象ですか?
日本の定期接種スケジュールでは:
- 第1期(1歳)
- 第2期(小学校入学前1年間:年長さん)
が対象です。
💡特別な事情がある場合は、1歳未満でも接種が可能です!

例えば、生後6か月以上で海外渡航を予定しているお子さんや、
感染リスクが高い地域(観光客や外国人滞在者が多いエリア)にお住まいの方は、
早めの任意接種が推奨されることがあります。
🌟注意点として、任意接種は自費になること、1歳未満で打った場合も、定期接種は1歳以降に通常通り2回受ける必要があります。
これは、1歳未満の接種では十分な免疫が得られないことがあるためです。
Q. 麻しんワクチンだけ打ちたいのですが、手に入らないと言われました…。
麻しん風しん混合(MR)ワクチンを代わりに接種しても大丈夫ですか?
A. はい、安心してMRワクチンを接種してください😊
現在、日本では麻しん単独のワクチンは原則として流通しておらず、
麻しんと風しんを同時に予防できるMRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)が一般的に使用されています💉
どちらか一方の感染症だけを防ぎたい場合でも、混合ワクチンの方が推奨されているのが現状です。
🧠 なぜMRワクチンでよいの?
- 安全性が確立されているから
MRワクチンは、長年にわたって多くの人に使われており、
副反応も単独ワクチンと大きく変わりません。 - 同時に2つの感染症を予防できるから
1回の接種で、麻しんと風しんの両方の免疫がつくのは効率的✨
風しんは妊婦さんへの感染リスクがあるため、将来の妊娠を見据えても重要です。
🌍 海外に行かなくても、注意が必要?

はい、海外に行かなくてもリスクがあります!
最近は、観光客や留学生、海外からの労働者が多い地域では、
国内にいても麻しん・風しんに接触するリスクが高まっています。
特に都心部、空港周辺、大型イベントのあるエリアなどにお住まいの方は要注意です⚠️
🏥 受診や接種の際の注意点は?
- 体調が良いときに接種しましょう(発熱時は避けます)
- 母子手帳や接種歴を忘れずに持参してください
- ご家族で接種状況を確認し、兄弟・保護者も一緒に検討すると安心です
- 妊娠中の女性は接種できません。妊娠前に済ませておくことが大切です
📝 最後に
麻しん・風しんは「もう昔の病気」と思われがちですが、今も世界中で根絶されていません🌏
ワクチンで予防できるからこそ、しっかりタイミングを守って接種することが大切です。
当院では、MRワクチン以外の自費接種ワクチンにも対応しております。
お気軽にご相談ください😊
📚 参考文献・情報元
- 厚生労働省「麻しん・風しんに関するQ&A」
- 国立感染症研究所 感染症週報(IDWR)
- 日本小児科学会 ワクチンスケジュール
- 日本渡航医学会「小児の海外渡航前のワクチン接種指針」